ロレックス ポール・ニューマン デイトナの価格推移は？人気モデルや高額モデルもご紹介

ロレックスの「ポール・ニューマン デイトナ」は、ヴィンテージロレックスの中でも突出した資産価値を誇る伝説的なモデルです。2017年のオークションでは約20億円もの史上最高額で落札され、“幻のデイトナ”とも称される存在となりました。

本記事では、そのポールニューマン・デイトナの魅力を投資価値の観点から紐解きます。価格推移や人気モデルの紹介、そして高額モデルのエピソードから、購入・売却時のポイントまで徹底解説します。

ポール・ニューマン デイトナとは？

ポール・ニューマン デイトナとは、ロレックス「コスモグラフ デイトナ」の初期手巻きモデルに存在する特別な文字盤仕様の通称です。

1960年代から70年代にかけて製造されたアンティークデイトナで、映画俳優ポール・ニューマンが愛用したことからその名で呼ばれます。近年では流通数の少なさから「幻のデイトナ」と言われるほど希少なモデルであり、その希少性ゆえに資産価値の高まりも注目されています。

製造当時から資産価値が高まった幻のモデル

デイトナ自体は1963年に誕生したロレックスのクロノグラフで、当初は市場人気が高くありませんでした。しかし特有の文字盤デザインを持つ「ポール・ニューマン」モデルは生産数が少なく、後年ヴィンテージ市場でコレクター垂涎の的となります。製造当時の販売価格は約168,000円程度でしたが、その後年々資産価値が高まり、2000年代初頭には数百万円で取引されるまでに上昇しました。現在では状態やモデルにもよりますが、数千万円規模で取り引きされることもあり、アンティーク時計の中でも別格の存在となっています。

ポール・ニューマンという名前の由来は、俳優ポール・ニューマン氏がこの時計を愛用していたエピソードによります。彼は妻からデイトナを贈られたことをきっかけにレース活動でもデイトナを愛用し、その着用モデルが後に「ポール・ニューマン」と呼ばれるようになりました。こうした背景や希少性も相まって、ポールニューマン・デイトナはヴィンテージウォッチ市場で象徴的な存在となっています。

通常モデルと違う特徴的なエキゾチックダイヤル

ポールニューマンモデル（通称エキゾチックダイヤル）は通常のデイトナと比べ、文字盤デザインにいくつか顕著な違いがあります。まず時刻のインデックス形状が異なり、通常モデルがバータイプの細長い棒状インデックスであるのに対し、ポールニューマン文字盤では四角形のインデックスが採用され先端に夜光塗料が施されています。

また、3つの小さな積算計の目盛りにも特徴があり、通常モデルではただの線状目盛りのみですが、ポールニューマン文字盤では目盛りの先端に小さな四角形の飾りが付く独特の意匠です。さらに文字盤外周のミニッツトラックは、メインの文字盤カラーと反転した色づかいが用いられており、このツートン配色もエキゾチックダイヤルならではの個性を生み出しています。これらのデザイン上の違いによって生まれるレトロかつ印象的なビジュアルが、他の時計にはない魅力として評価されています。

ポール・ニューマン デイトナの価格推移

ポール・ニューマン デイトナは、その希少性ゆえに長年にわたり価格が右肩上がりで推移してきました。発売当時は約17万円前後だった定価が、数十年の時を経て数百万円規模に高騰し、現在では数千万円で取引される例もあります。特に2017年にはポール・ニューマン氏本人が使用していた個体がオークションで約20億円という驚異的な価格で落札され、大きな話題となりました。

コンディションの良い個体が減少していることもあり、今なお市場価値は上昇傾向が続いています。こうした背景から、ポールニューマン・デイトナは単なる腕時計を超えた投資対象としての側面も注目されているのです。

ポール・ニューマン デイトナの人気モデル紹介

ここからは、ポールニューマン・デイトナの中でも特に人気や知名度の高い代表的なモデル（リファレンス）について見ていきましょう。

年代や仕様によっていくつかのバリエーションがありますが、その中でもコレクターから熱い支持を受ける主要モデルを解説します。

Ref.6239 – ポール・ニューマン本人が愛用した初代モデル

Ref.6239は、1960年代に発表されたデイトナ初代モデルであり、ポール・ニューマン デイトナの原点と言える存在です。タキメーターメモリを刻んだステンレス製ベゼルを特徴とし、モータースポーツでの速度計測に活用できる実用性を備えていました。

この型こそポール・ニューマン氏が実際にプライベートで身につけていたモデルであり、彼の名が時計の愛称となったゆえんでもあります。文字盤はホワイト地に黒のインダイヤルを配した通称“パンダダイヤル”で、外周の分目盛りが赤く着色された「赤巻き」と呼ばれるデザインが有名です。生産本数が非常に限られていたため現存数も少なく、保存状態やオリジナルパーツの有無によって価格が大きく変動しますが、オークションでは記録的高値で取引されることもある伝説的なモデルです。

Ref.6241 – 逆パンダ文字盤と“JPS”など希少バリエーション

Ref.6241は、6239と同じ第1世代に属するポールニューマン・デイトナで、黒文字盤+赤い外周目盛りという配色が特徴的なモデルです。通称「逆パンダ（黒地に白インダイヤル）」ダイヤルに赤巻きミニッツトラックという組み合わせで、スポーティかつ精悍な印象を与えます。ケース構造はRef.6239と同様に非オイスター仕様で、防水性は低いもののクラシカルな外観が魅力です。

また、Ref.6241にはイエローゴールドケース×黒文字盤の極めて希少なバリエーションも存在し、「ジョン・プレイヤー・スペシャル（JPS）」の愛称で知られています。生産数がごく僅かだった14K金無垢ケースのモデルで、ゴールドと黒のコントラストが一層ラグジュアリーな雰囲気を醸し出す逸品です。

Ref.6263 – オイスターケース採用の第3世代“パンダ”モデル

Ref.6263は1970年代に登場した第3世代デイトナで、ポールニューマン文字盤を持つモデルとして非常に人気が高いリファレンスです。オイスターケースを初めて採用し、前世代より格段に防水性能が向上しました。ベゼルはブラックのアクリル製インサートが装着され、ステンレスのケースとのツートンコントラストが印象的です。

文字盤はホワイト地に黒インダイヤルのパンダダイヤルが有名ですが、初代同様に外周が赤い「赤巻き」仕様のバリエーションも存在します。文字盤上には12時位置に「OYSTER」の表記が追加され、これは防水強化を示すものです。生産期間が比較的長いため流通数は他のポールニューマンモデルより多いものの、それでも市場価格は数千万〜億単位に達することもあり、ヴィンテージロレックス愛好家にとって憧れのモデルとなっています。

Ref.6265 – ステンレスベゼルの第3世代最終モデル

Ref.6265は6263と同時期の第3世代デイトナで、手巻きデイトナの最終型にあたるモデルです。基本構造やムーブメントは6263と共通しつつ、ステンレススチール製ベゼルを採用している点で識別されます。オイスターケースとスクリューロック式プッシャーを備え、高い防水性能を実現した実用性の高いモデルでもあります。

文字盤のポールニューマン仕様は存在数が少ないものの、もしオリジナルのポールニューマンダイヤルを搭載した6265が市場に出れば、その希少性から6263以上の高値が付く可能性もあるでしょう。ステンレスの質実剛健な風貌とヴィンテージらしい雰囲気を併せ持つ6265は、通好みのポールニューマンモデルとして評価されています。

• おたからや査定員のコメント

ポール・ニューマン デイトナの最高額モデルはどれ？

数あるポールニューマン・デイトナの中でも、歴史に残る最高額を記録したのがポール・ニューマン氏本人が所有していたRef.6239です。この個体はニューマン氏が長年愛用し、妻ジョアン・ウッドワードから贈られた特別な時計でした。2017年10月にニューヨークのフィリップスオークションに出品されると、落札額はなんと17,752,500ドル（当時のレートで約20億円）に達し、腕時計史上最高額の記録を打ち立てました。

裏蓋には妻からの愛情あふれるメッセージ「DRIVE CAREFULLY ME（安全運転でね）」の刻印が残されており、時計自体の希少性に加えて唯一無二のストーリー性が価値を一段と高めたと言えます。まさに伝説の一本に相応しい逸話であり、このニュースを機にポールニューマン・デイトナの名は時計愛好家以外にも広く知れ渡りました。

なぜポール・ニューマン デイトナは高いのか？

ポールニューマン・デイトナがこれほど高額になるのには、いくつかの要因があります。

その希少性やデザイン上の特異性に加え、ヴィンテージロレックスの象徴ともいえる存在感が価格を押し上げています。それぞれの理由を詳しく見てみましょう。

数が少なく、オリジナル状態の個体は極めて希少

ポールニューマン・デイトナの価格を最も押し上げている要因は、その希少性の高さにあります。前述のとおり、ポールニューマン文字盤は当時さほど人気がなかったため生産数自体が少なく、市場に出回った個体も極めて限られています。さらに半世紀以上を経た現在では、良好なコンディションを保つオリジナル個体は減少の一途を辿っています。

特に文字盤の夜光塗料部分（スクエアインデックス先端の小さな丸部分）は経年劣化で剥離しやすく、当時のまま夜光が残存するものはごく僅かです。こうした現存数の少なさと状態の良さが重なる個体はコレクター間でも奪い合いとなり、結果としてプレミア価格がついているのです。

ヴィンテージロレックスを代表する逸話とデザインの魅力

もう一つの大きな理由は、ポールニューマン・デイトナがヴィンテージロレックスの象徴的モデルであることです。特徴的なエキゾチックダイヤルのデザインは唯一無二であり、ポール・ニューマン氏が実際に使用していたというストーリーとも相まって他にはない魅力を放っています。2017年のオークション落札という伝説的エピソードによって知名度が飛躍的に高まったことも、一般層を含めた需要拡大につながりました。

誰もが名前を耳にしたことがある憧れのヴィンテージ時計となった結果、「いつかはポールニューマンを手に入れたい」という熱狂的なファンや投資家が世界中に存在します。需要に対して供給が極端に限られる以上、価格が高騰し続けるのは必然と言えるでしょう。

ポール・ニューマン デイトナを購入する際の注意点

極めて高額なポールニューマン・デイトナを手に入れる際には、慎重に検討すべきポイントがあります。

偽物の存在やコンディション評価など、事前に押さえておくべき注意点を確認しましょう。

信頼できる店舗で購入する

希少価値が高く高額なポールニューマン・デイトナは、その人気ゆえに偽物（コピー品）や過度な修復品も出回っています。なかでも注意したいのが、文字盤を後年に再塗装・交換したいわゆる「リダン（Redial）」品です。リダンは外観を美しく見せる目的で行われますが、オリジナルの文字盤が持つヴィンテージ固有の価値が失われてしまうため、コレクターや投資目的で購入する場合には大きな減点材料となります。

そのため、購入時は、時計の真贋はもちろんオリジナル度合い（文字盤や針・部品が当時のままか）の説明をきちんとしてくれる、専門知識豊富な信頼できる店舗を選ぶことが重要です。購入後の保証やアフターサービス体制が整っているか、鑑定書や保証書が付属するかといった点も確認し、安心して取引できる販売店から入手しましょう。

実物を確認し、状態を見極める

ポールニューマン・デイトナのようなヴィンテージウォッチは、できる限り現物を自分の目で確かめてから購入することをおすすめします。写真やオンライン上の情報だけでは、時計の細かな状態までは把握しきれないためです。例えば文字盤の色味や経年変化による風合い、小傷の程度、部品がオリジナルかどうかといった点は、実際に手に取ってみなければ判断が難しいケースもあります。

店舗で実物を見ることで、専門スタッフから直接説明を受けられるため、不明点をその場で解消できるメリットもあるでしょう。数千万円単位の投資とも言える買い物ですから、焦らず慎重に、納得いく個体を選ぶことが肝心です。

ポール・ニューマン デイトナを高く売るには？

すでにポールニューマン・デイトナをお持ちで、売却を検討している場合、その希少モデルならではのポイントを押さえておくことでより高値での売却が期待できます。

ここでは、売却時に確認しておきたいポイントを解説します。

付属品を可能な限り揃えておく

時計の元箱や保証書、購入時の領収証、ベルトのコマなど、付属品の有無は買取価格に大きく影響します。特にヴィンテージのポールニューマン・デイトナの場合、正規の保証書が残っているだけでも真贋証明になるため希少価値が上がり、いわゆるプレミア価格がつく可能性が高まります。

すでに手元にない付属品がないか今一度確認し、可能な限り全て揃えてから査定に出すようにしましょう。付属品完備の個体はコレクターから見ても魅力が増し、その分買取業者も高額査定を提示しやすくなります。

ヴィンテージの買取実績が豊富な専門店を選ぶ

ポールニューマン・デイトナのように高額で希少な時計を売却する際は、ヴィンテージロレックスの取り扱い実績が豊富な買取店を選ぶことが重要です。一般的なリサイクルショップでは真贋判定や適正な評価が難しく、買取自体を断られたり、本来の価値より低い査定額を提示されてしまう恐れがあります。

その点、ロレックス専門または時計専門の買取業者であれば、モデルごとの市場相場やコンディションによる価値差を正しく判断し、最新の相場に沿った適正価格で買い取ってくれる可能性が高いでしょう。豊富な経験を持つ鑑定士が在籍している店舗であればなお安心です。大切な一本だからこそ、信頼のおける専門店へ相談し、満足のいく条件で手放しましょう。

複数の店舗で査定額を比較する

より高く売るためには、一社だけでなく複数の買取店で査定を取って比較することも有効です。店舗ごとに評価基準や在庫状況が異なるため、提示される金額にも差が生じる場合があります。実際、高級時計では査定額に数十万円以上の開きが出るケースも珍しくありません。

最近はオンライン査定やメールによる概算見積もりに対応する業者も多いので、まずは複数社からおおよその買取価格を把握してみると良いでしょう。その上で実際の現物査定に進み、一番条件の良いところに売却するのが賢明です。時間と手間は多少かかりますが、希少なポールニューマンを手放す際にはぜひ慎重に比較検討してみてください。

まとめ

ポール・ニューマン デイトナは生産数が極めて少ないヴィンテージデイトナで、希少性と伝説的エピソードにより数千万円規模の評価が定着しています。投資対象としては長期的な価格上昇期待が大きい一方、オリジナル度や付属品の有無が価値を大きく左右するため、購入時は信頼できる専門店で真贋とコンディションを確認することが重要です。

売却時も専門性の高い複数店で査定を比較し、付属品を揃えて臨めば高価買取が期待できます。ニューヨークでの2017年オークションでは本人使用個体が約20億円で落札され、世界的注目が一層高まりました。

「おたからや」での「ロレックス」の参考買取価格

「おたからや」での「ロレックス」の参考買取価格をご紹介します。

画像	商品名	参考買取価格
	ロレックス デイトナ 6239 ポールニューマン	ASK
	ロレックス デイトナ 126500LN ホワイト	4,983,000円
	ロレックス GMTマスターII SS 126710BLRO	3,513,400円
	ロレックス サブマリーナー デイト SS グリーン 126610LV	3,052,000円
	ロレックス エクスプローラー SS ブラック 14270	2,893,000円

※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。

ロレックスはスポーツモデル・ヴィンテージともに世界的な需要が絶えず、リファレンス番号や製造年、付属品の完備状況によって査定額が大きく変動します。とくに「ポールニューマン」など希少ダイヤルを備えたヴィンテージ個体は相場が流動的なため ASK（応相談）となるケースが一般的です。

「おたからや」ではムーブメントの状態や夜光の経年変化、ブレスレットの伸びまで専門鑑定士が細部を確認し、世界 44 ヵ国の最新リセールデータを反映した高水準の査定額をご提示いたします。売却をご検討中のデイトナ・GMTマスターⅡ・サブマリーナー・エクスプローラーなどがございましたら、まずは無料査定だけでもお気軽にご相談ください。

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